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暑さを感じなければ、熱中症にならない…?

全国各地で最高気温40度に迫る猛暑日が続いた7月初旬。お年寄りや乳幼児など、熱中症になりやすい人にとって気がかりな夏が今年も始まります。

「熱中症警戒アラート」が出され、テレビやラジオのニュースでも、外出をなるべく避けるように、とか、室内では適切にエアコンを使用してこまめに水分や塩分を補給してください、などど呼びかけられてはいるものの、熱中症で体調を崩す人や亡くなる方が後を絶たないのが現状です。

一般的に、高齢になると「暑さ」を感じ難くなると言います。実際に、利用者様はエアコンの効いた部屋に入られると、「まぁ、寒いわぁ…」とよく言われます。時には、エアコンをかけずに扇風機だけで過ごしてもらっていても、風が吹くと「寒い」と…。じっとしていても汗もかいておられますし、外目から見れば十分に暑そうなんですが、「昔から暑いんは平気だ…寒いんのほうがかなん…」と、暑くても大丈夫とおっしゃいます。

いっぽうで、水分についてはお察しの通り、「トイレに行かんなんようになるで…」とか、「汗かいたら体が冷える…」といった理由であまり飲んでもらうことが出来ません。でも、仰ることはわかりますが、この言い分をすべて聞いてしまうと、残念ながら熱中症になってしまいます。

水分を摂ってもらうのは、なかなか難しいですので、気温が28 度を超えるようなら、エアコンをかけるようにします。そして、その時の設定温度は28 度。一般的には少し高めかもしれませんが、環境省も夏のエアコンの設定温度を28度と推奨していますし、寒がりの利用者様にとっても良いかと思います。

でも、やっぱり「寒い」って言われるんですよね…。

福祉のうえもり 代表取締役 植森 江助
2017年8月発行「まぁるいたより」vol.9より引用、加筆