私は料理が得意ではありません。もし私が料理が得意なら認知症のご利用者さんに「料理をさせてあげている」と考えるでしょうし、思っていたようにしてもらえない時には「残念」と感じ一人で料理を仕上げてしまうかもしれません。
幸い料理が得意でない私は、ご利用者さんに「助けてもらっている」と考えますし、失敗しても「大丈夫、ここから一緒に美味しいもの作ろう」と前向きな気持ちでいられます。結果、認知症のご利用者さんが自信と意欲を持って「次は何しよ?」なんて言ってもらえたら嬉しいです。
「あんたこんなんも出来んのか?私の方が仕事しとるんちゃう?(笑)」。
ご利用者さんからの最高の褒め言葉だと私は思っています。
自分から一生懸命何かに取り組んでいる姿は、認知症になっても一番輝いて見えます。
そんな姿をこれからもいっぱい傍で見ていたいと思います。
まぁるいたより vol.7
『マネージャーの介護日記~認知症の状態にある人たちとの暮らしの中で~』より
グループホームふれあい マネージャー 桑原 道広